【機能不全家族で育つ】人と繋がりたいのに建設的な会話の仕方がわからない

機能不全家族
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対人不安と繋がりたい欲望が比例するわたしたち

幼い頃に最初に出会う家族との良好な関係。
建設的な会話や体験に乏しいアダルトチルドレンは
成長してからも外で良好な人間関係を築くことが非常に困難です。

本当は人と親密な関係を築きたい。
幼いころに安心できる場所を求めていたアダルトチルドレンは
大人になった今も安心できる人間関係を探しているのです。

けれども、否定または干渉されることが習慣化されてしまうと
人は誰かに否定されることへの恐怖や、
こんなことを言ったら嫌われるかもしれないという不安が先走り、
他人との関係を良好に気付くことが難しくなるものです。

認めてもらった経験が少ないことや
親の意見が絶対的だったような家庭で育つと、
個人差はあると思いますが
漠然的に【自分の意見に自信が持てない】など
自己肯定感の低さを感じずにはいられません。

わたしは大人になるにつれて
このような事ばかり考えるようになってしまい、
人と話すことの不安や頭をフル回転させる必要性があることから
長時間人に会うと疲弊してしまうようになりました。

心から信頼しているはずの友達とのラフな会話ですら
気を遣うようになってしまい、
そのことに気が付いた時はとてもショックでした。
するとそれに伴い相手の変化も感じてしまうんですよね。
やっぱりぎこち無さって、伝わってしまいます。

自分をまるく優しく包むことができないなら、
せめて相手に寛大な気持ちで接することを
心掛けた会話ができたらいいなと思っています。
自分に向けた厳しい目は相手にも向きやすいと思うので。

一人でいても力をぬくことが難しいのなら、
誰かと話すなんて尚更難しい。
そんなことを考えながらも、
わたしの根底にある誰かと繋がりたいという欲望は
これからも無くなることはないのだろうと思います。

 

きっとそれは分かってもらいたい、
満たされない気持ちを埋める欲望なのだと思います。

機能不全家族の会話とは

家族が共に過ごす時間の中での会話。
それは子供の成長、
そして子供の将来までに本当に大きな影響を与えます。

会話があるか、ないか。
さらに言えば、会話の質はどうか。
理不尽に罵倒されるだけのものではないか。

機能不全家族においての会話、
それは会話がないか極端に少ない。

もしくは、誰かひとりが常に文句を言っている。
双方のやり取りが出来ない。
喋れる雰囲気ではない。
話を聞いてもらいたいけれど、不機嫌な家族の顔色を伺う必要がある。
話をする相手はそこにいない。
無視される。
罵倒されるのみ。
建設的な会話はないに等しい。
etc…

わたしの生まれ育った家は、
建設的な会話はほとんどありませんでした。
教師をしていた両親は留守が多く、
振り返ってみれば会える時間が少ない。
けれども会話のない理由はそれだけではなかったように思います。

会話ができる環境では無かった。
ただそれだけです。
子供と過ごす時間が少なければ、一緒にいられる時に話をしよう。
親にはそう考える余裕がなかったようです。

父との穏やかな、または前向きな会話を思い出そうとしても、
全くひとつも思い出せないです。
思い出せるのは、わたしが何か話そうとすると
「テレビが聞こえない!」と父に頭ごなしに叱られ、
帰宅後も寝るまで仕事をしていた母の隣で泣いていた記憶。

または会話でなく不機嫌な父の顔。

引きこもりの精神病持ちだったおじいちゃんは
常に不機嫌で、家族で和気あいあいと楽しく食事した記憶はほとんどなく、
父に関しては休みの日どこかから帰ってきてはささっと食べて、
数分で去っていくのがお決まりでした。
今思えば、その場、家、にいるのが苦痛だったのだと思います。

父も、機能不全家族で育ったアダルトチルドレン。

機能不全家族は、一家を率いる側の本人も同じアダルトチルドレンの事が多いように思います。決して連鎖させてはいけないですが、悪気なく本人もそれが子供に悪い影響がある行動だと自覚がないまま日々を営んでいることが怖いのです。

わたしは小さい頃から父の不機嫌な顔が本当に苦手だったのですが、大人になって自分の生きづらさの原因を見つけたとき、父の蓋をした気持ちがよく見えてきました。

父の言動を考えてみても、どう考えてもコドモを生きていないアダルトチルドレンなのです。

どうにも苦手だった父、めったに家に居ないけれど、いると心がざわざわしていた父の事。わたしたちにもっと関心を持ってほしかったと思うと同時に、なんとも言えない同情の気持ちが沸いてしまいます。

子供の話をきいてくれたり、
親が話をしてくれたり、
遊ぶ中でやり取りしたり。
そんな中で子供は自然と会話の仕方を
体で覚えていくのではないのでしょうか。
わたしは建設的な家庭で育った夫と結婚して初めて、
このことに気が付きました。

 

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会話のバランス

 

機能不全家族で普通の会話をした体験に乏しい
アダルトチルドレンは人との会話が苦手。
そんな人は少なくないのではないでしょうか。

会話が成立するために何か必要か。
自分の思いや意見を伝える能力、
それと同様に人の話を聞ける能力も必要です。
会話のキャッチボールですね。

これが当たり前のことのようで、わたしたちにはとても難しいのです。
家庭で、日常の中で、安心して過ごしてきた子供にとっては、
この会話のキャッチボールは
日常に組み込まれていた生活学習だったのだと思います。
今足りないモノとして、
大人になってから必死になって自分で学んだり焦らなくても、
裸の状態で機能として備わっている状態なんですね。

けれどもアダルトチルドレンにはそれがありません。
大人になるにつれてその事実に直面したとき、
なぜだかちょうどいい会話、対応が出来ないことや、
自信の認知のゆがみなんかに気付くことがあるかと思います。
人間関係がどうにもうまくいかない。
それには様々な原因がありますが、
その一つとして、身体が穏やかな建設的な会話の仕方を知っているかどうかは
人と人が関わるにおいて最も重要だと思います。

自由な発想で会話することを積み重ねて、
子供は家で会話という技術を習得していくのではないでしょうか。

 

親に話をしてもらったことがない。
自分の話を親から聞いてもらったことがない。
いい感じに話すこと、人の話をよく聞くこと。
会話のレベルが子供のままなのだから、
これが本当に難しいのです。

足りないと実感して必死に本を読んでみても、
新たに育てていくべき自分の中にない技術は
簡単に習得できるものではないと思います。
自己肯定感の低さゆえ、その間は間違いなく、
こんな自分はだめだと自分を責めたり、
うまく出来ない自分と成長したい自分の間でもがきます。

 

親になり子供が出来たとき、
関わる人や環境が増えるたびに、
子供のためにも自分が成長しなければと
そう思えば思うほど
対人不安になり自己肯定感の低さを刺激しました。

なぜわたしたちは人と会話するとき頭をフル回転させる必要性があるのか

どうしてそんな必要があるのか。
家族間での“普通の”会話体験に乏しく、
心地いい、ちょうどいい会話の仕方を知らないからです。
人によっては加えて対人不安などの症状が理由になることもあるかと思います。

家の中で、とろい、ばかだねぇと言われてきたわたしは
根底に自分の意見や会話に自信がないという問題があり、
それによって起きた今までの失敗や認知のゆがみからの
対人不安や一瞬でいろいろなシチュエーションを想定してしまう
HSP気質も関わっていると思います。
このように複雑にいろいろな要因が重なり、
なんとか顔には出さずに頑張っている人も引きこもってしまった人も
【もう疲れた】状態の人は本当に多いと思います。

 

適切な大人としての判断や意見が自分の中にあるのか分からない。
わたしは今までも人と感覚がずれていることが多々あったし、
なぜそれが人と違うのかわからない。
ズレを感じる度に“なんで自分は”という自罰の気持ちで
自己肯定感が下がるのを感じるのですが、
人を傷つけないようにはしていきたい。
くよくよせず、さわやかに言いたいことを発言できる人に強く憧れます。

夫からも変わってると言われますが、
反対にどうしたらいいのか教えてほしいです。
一般的な意見という無難な認識がやはりわたしには足りない気がしてしまいます。
だからこその【頭をフル回転させる必要性】があるのです。

 

何につけても話合いではなく、
父の一方的な押し付けな意見と
家族環境の“暗黙の了解”の中にいたこと。
自分の気持ちなんて自分にしかわからないと思ってきたし、
ずっと気持ちが窮屈、解放する手段がなかった。というより、
誰にも家のいろいろを知られたくなかったから、
ひとり自分の中で葛藤することが多かったな、今となっては。

【もっと気楽に考えられるようになりたい。頭打って性格変らないかな。】
と万年思って生きてきましたが、
気質ってなかなか変えられないから、
受け入れた人が一番早く楽になれるんだと最近は思います。

 

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日本の将来のためにも
もっと取り上げられるべき問題だと思いますが、
現実的には、その渦の中にいる人は気が付いていないというのが
一番の問題だとも思っています。

連鎖する機能不全家族、
ストレス社会、
現代の希薄な人間関係も手伝って、
悲しい思い、悲しい事件を減らすためにも、
家族を持つという重大なことの意味を
もっとそれぞれが考えるべきだと思います。

子どもが『お父さん、お母さん、私を産んで(私を作って)』とお願いしたのではありません。ですから、子どもが親に甘えさせてもらうのは、“親によって生まれさせられた(I was born by my parents)”子どもの当然の権利ですし、“子どもを作った”親には子どもの欲求を満たす責任があるのです。
「ママ、怒らないで。不機嫌なしつけの連鎖がおよぼす病」著 斎藤裕・暁子 より引用

わたしが読んだ本の中でとても印象的な部分でしたので、ここに引用させて頂きます。
本当にその通りだと思います。
産んで終わりではありません。

父も母も悪気はなかった。それは深く理解しています。
だからこそ同時に、反面教師として自分にも言い聞かせています。
しかし、頭では分かっていても
簡単にいかないのが
機能不全家族の闇なのも確かなのです。

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アダルトチルドレンにとって自分の家族を持つということは、
想像以上に革命なのです。

だからこそ、良い未来をイメージして奮闘している人たちが沢山います。

“持てないほどの大きな課題を背負ってしまった。”
わたしの中のインナーチャイルドが
そんな風に言っていますが、
心が折れそうになりながらも
子供のためにそして自分のためにも、
家族を持てた以上
乗り越えなければいけないと思っています。

子供の話を聞いてあげることは子供を認めてあげること。
自分の子供が時々自分に見える時があって辛いですが、
だからこそ、今日も自分に言い聞かせています。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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