【病気不安症と身体症状症 ドクターショッピング】再発しないためにできること

こころとからだ
スポンサーリンク
※アフィリエイト広告を利用しています

心と身体の関係。
病気不安症と身体症状症 について。
不安障害からドクターショッピングが止められなかった当事者が
再発しないために当時を振り返りたいと思います。
今同じ状況で苦しんでいる方のために、少しでも参考になれば幸いです。

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

病気不安症と身体症状症

病気不安症(びょうきふあんしょう、Illness Anxiety Disorder)とは、身体の徴候や症状の誤った解釈のため、病気にかかるあるいはかかっているとの思い込みが6か月以上持続しており、それが著しい苦痛や機能の障害を呈している精神障害である[1]。病気に関する不安に著しくとらわれ、正常を逸脱している。『精神障害の診断と統計マニュアル』第5版のDSM-Vの診断名である。第4版のDSM-4では心気症(英:Hypochondriasis)と呼ばれていた。
特にADHDアスペルガー症候群などの精神疾患をもった患者に多いが大半は、思い込みによる状態が多く、悪化する心配はない。成人してその症状が出た場合は、両親などに原因があることが多い。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
心気症から転送)

身体症状症

痛みや胃腸症状などのさまざまな身体症状が続くが、適切な診察、検査を行っても身体的な病気や薬による影響としては十分に説明できない、という病状です。痛みが主なものを、従来は疼痛性障害と呼んでいました。

出典:身体症状症(旧:身体表現性障害)|慶應義塾大学病院 KOMPAS (keio.ac.jp)

症状の誤った解釈による病気不安症と実際に痛みを感じる身体症状症。
痛みの原因を知るための、ネット検索や病院受診に費やす時間と労力、お金の大きさ。
当時のわたしは消えない痛みや不安のため、もしかして病気になっているのは?と
ドクターショッピングを続けていました。
あの不安を思い出すだけで胸が苦しく、生活に支障をきたす恐ろしい習慣でした。

最近ふと思い出したのが、高校の頃、心臓が痛くて検査をしたこと。
首や肩ががちがちに凝り固まり、盛り上がっているのもその頃からでした。
また、身体は冷えているのに、顔は赤く火照り、息苦しさがあったため、
薬局で薦められたサプリメントを飲んでいたことも。
今思えば、それらの症状も身体症状症だったのかもしれません。

病気不安症と心の関係 先生との会話

パニック障害と全般性不安障害で心療内科に通院していたころ、
担当医から「不安なとき、まずネットで調べることをやめた方がいい。」
と言われました。
実際にネットで調べている時は、検索結果が病気にヒットしたらどうしよう、
と心拍数がどんどん上がっていくのを感じ、
こんなに不安になるくらいなら、
楽しく過ごし、知らないうちに病気になった方がマシと思っていました。

気になるから調べていた筈なのに、調べる行為の緊張感が苦しい。
いっそのこと病気になっている方がマシと思うなんておかしいですよね。

症状をネットで調べることと
ドクターショッピングを止められない状態が1年ほど続きました。
医療費は年間10万円を超え家計を圧迫し、
乳児だった子供を連れて検査のできる大きな病院へ、
早朝から週に何度も通うことは今思えば何かに囚われているも同然です。

とにかく不安で不安で、
内科、整形外科、口腔外科、皮膚科、その他色々と受信していました。
血液検査の数値のココが気になるからあらゆる病気との関連性を調べたり
ホルモンの値がおかしい
骨が痛い、骨の出方が違う
口の中の出来物が痛い
足にしこりがある
爪に線が入っている

診てもらう先々で、
「気のせいだよ」
「どっかぶつけたんじゃない?」
「2箇所痛いの?どっちかにして!」

鬱陶しそうに言われた事や、
「自分で病気を作っちゃいけないよ」
「不安な事があるの?」と諭されたこともありました。

心のどこかでは、
「一度にこんな沢山の病気になる可能性は低いだろう。
きっと精神的なものだ。」そう思っていました。

先生たちに申し訳ない気持ちと、
優しい先生の言葉には涙が止まらない
けれども心とは裏腹に身体の痛みや違和感はしっかりあり、
誰と会っていても、集中できないほど囚われていました。

自分の身体の症状が出る前は、
子供の身体の事が気になって仕方なく、
毎日心配事を指折り数えていました。

多いときは週に3回ほど、
気になることを書いたメモを持ち小児科へ走りました。
子供は元気に成長しているにも関わらず、
それでも不安な事をメモに書くと5つ6つあるのです。

先生に診てもらうときは、
ネットで検索している時と同じように、
病気と言われたらどうしよう?
メモをする時から少しずつ上がっていった心拍数はピークになりました。

先生は一通り聞いてくれたあと、
「お母さん大丈夫?
そんなに心配しなくて大丈夫だよ。」と言いました。


本当はこんなことしたくない。
笑顔で成長してくれている子供との時間を
純粋に楽しみたい。
そう思えば思うほど、涙が止まりませんでした。
1人で勝手に慌ただしい日々を過ごし、
頭の中はいつも病気という見えない不安で
詰め尽くされていました。
子供と何かしていても、うわの空。
あの時遊んであげられなくてごめんね。
ここでこんなことを書いても仕方なのだけど・・
今は当時してあげられなかったことを娘にしてあげたいと思っています。

ドクターショッピングのきっかけ

当時は自分が何をしているかも分からないほど、
常に不安で呼吸が浅かったのを覚えています。
【普通に暮らしたい】ただそれだけを願っていました。

当時のわたしは自分の生きづらさの原因のひとつは
アダルトチルドレンかもしれないということに気付き、
自分の中の塊と向き合っていました。

結婚して子供が生まれ、自分の家族を持てたのに、
一向に自分のことは認めてあげられない。
何をやっても自分はダメだと、毎分毎秒感じていました。
自分の欠点を見るように病気を探していたのかもしれません。

当事者にしか理解できない気持ち

当時のわたしは
実家の家族への複雑な思いがあるにも関わらず、
理解してほしい気持ちがありました。

周りから見たら、
何度も何度も病院に行くなんておかしな話かもしれないけれど、
わたしとっては本当に辛かったのです。

こんなこと友達には到底話せない。
この辛さを分かって欲しいのは、
きっとわたしが愛情を求めていた実家の家族でした。

見捨てられる不安がありながらも勇気を持って姉に相談すると
案の定「へー、よほど死にたくないんだね」と言われました。
それに対してわたしはうまく説明ができず、
怒りと悲しみと失望感の塊だけが残りました。

病気不安症と身体症状症という言葉も知らなかったですし、
自分自身状況が理解できていなかったからです。
死にたくない、長生きしたいと考える人ならば、
自ら消えたい、死にたいと考えることがあるでしょうか。

けれどもそれが現実でした。
その後何年間と姉の言葉を反芻してみて分かったことは、
他人の気持ちによりそう優しさと余裕がある人
その人を心から理解しようとする人
同じ悩みを抱えている人

以外の人にとって、こういう心の状態は理解されないということ。
アダルトチルドレンについても同様、
理解してほしい相手と理解してくれる相手は、違うのかもしれません。
ダメージが何倍にもなって返ってくるので、もう話さないと決めました。

そして数年経てば、理解してほしいと思わなくなった自分。
驚くほど気持ちが楽になりました。
理解してほしいという、すがる気持ちが自分を辛くしていたことに気が付きました。
自分の大切なひとのことは理解したいと思うけれど、
それが出来ているのかどうか相手にしか分からないのです。
夫も親も家族も、
わたしの気持ちを分かる人はきっといないと思うようになりました。
もしかしたら寂しいことなのかもしれないけれど、
最終的に自分が楽な方へ行けることが自分のためには一番いいと思いました。

薬と認知行動療法でドクターショッピングから抜け出す

わたしの場合は全般性不安障害で処方された薬での投薬治療と、
認知行動療法で症状は軽くなりました。

いつからか、心療内科の先生に言われたように、
ネットで調べる行為をひどく避けるようになりました。
先に書いたように、
調べる行為が怖くて怖くてたまらなかったからです。
自分でわざと自分をいじめているみたい・・
そんなわたしが検索結果を読んだところで
正常な判断ができないだろうという客観的な理由もありました。

それからはどうしてもという時には
正常な物事の判断ができる夫に調べてもらい、
安心させてもらったこともありました。

再発しないために

唯一の救いは、キレられてもいい状況だったにも関わらず、
夫がキレずに理解しようとしてくれたことです。
理解してくれる人がひとりいるだけで、救われます。
心がけていたことの中では、
無理やりにでも行動し、歪んだ自分の認識を理解すること、
不安が不安を作りだしている可能性について
自分に言い聞かせることも効果があったと思います。
行動して体に覚えさせる。
いいイメージを持つことは大事だと思います。

今振り返ると、立てないほど足が痛かったのも不思議ですが
すべて本当に感じた痛みなのです。
当時わたしが、病気不安症、身体症状症いう言葉を知っていたら、
もう少し早く回復できていたかもしれない。
物事には理由があると分かるだけで、
自分を責めなくていいような気がするからです。
心と身体は密接な関係があることを身をもって感じました。

再発させないためには過度のストレスを溜めないことが1番ですが、
根本的な原因は心からのSOS。
正常な判断ができなくなっているとすれば自分だけでは限界があります。
ドクターショッピングを繰り返すのではなく、
適切な治療を受けることが大事なんだと思います。
わたしはできればもう薬は飲みたくないです。
今でも時々身体に異変を感じると不安になりますが、
病気をネットで検索するという作業自体に恐怖を感じます。
つまり、あの頃の気持ちを思い出すと自ずと不安を広げる行動が止められている感じです。

かけがえの無いあなたの時間と労力、お金を、
もっと建設的なところで使えることを願っています。
同じ悩みを持つ誰かのヒントになれば嬉しいです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。



コメント

タイトルとURLをコピーしました